「ドンマイ!」
「ドンマイ」は、ほぼ日本語のようになっているので、聞いたことがある人も使ったことがある人も多いのではないでしょうか?
「ドンマイ」は、英語の「Don’t mind!」のことです。
でも、日本で使っている「ドンマイ」の意味は、英語の「Don’t mind!」の意味と少し異なるのです。
そのため、日本で使っている「ドンマイ」と同じ感覚で、外国で「Don’t mind!」を使ってしまうと大きな誤解を生むかもしれません。
Don’t mind!の意味と使い方
日本語の「ドンマイ」は、「気にしないで」「大丈夫だよ」といった、相手を励ます意味で使われています。
英語ではどうなのでしょうか?
まずは、単語の意味をみてみましょう。
「do」と「don’t(do not)」の意味
動詞:do(する)の否定形
しない、やらない
「don’t」は、「do not」の短縮形です。
「do」は「する」、「not」は否定の意味なので、「しない」という意味になります。
ただ、文章の最初に動詞がくる場合は、命令形であることが多いです。
そのため、「Don’t touch me!」は、「touch」は触るという意味なので、「私に触らないでっ!」という意味になります。
「mind」の意味
動詞(疑問文・否定形で使う場合):嫌がる、迷惑がる、気にする
「mind」は、名詞で使う場合と、動詞で使う場合があり、さらに動詞で使う場合にもさまざまな意味がある、少し難しい単語です。
しかし、よく使う単語でもあります。
Do you mind~?
疑問文で使う場合は、相手に許可を求めるときによく使いますが、これは日本人が苦手な文章の一つです。
タバコを吸ってもいいですか?
というように使いますが、答えがちょっと難しいです。
- はい。いいですよ。
→No, please do.(No, I don’t.) - いいえ。吸わないでください。
→I’d rather you didn’t.(Yes, I do.)
これは、意訳をしてしまうからわかりにくくなるので、直訳で考えると答えもわかりやすくなります。
「Do you mind~?」は「~してもあなたは気にしませんか?」という意味なので、「あなたは私がタバコを吸ったら気にしますか?」と聞いているのです。
つまり、気にするわボケ!と言いたいのであれば「Yes!」、気にしないよ!だったら「No, I don’t mind.」なのです。
とはいえ、丁寧に聞いてくれているのに、「Yes!」とだけ答えると、相手には「気にするにきまってるだろボケ!」くらいに聞こえてしまうので、「I’d rather you didn’t, please.」と答えるようにしましょう。
「Do you mind~?」について詳しくはコチラ
Don’t mind!の意味
先ほどの「Do you mind~?」の例にあったように、「~したら気にしますか?」と聞かれたときに、あなたが許可を出すときは、「No, I don’t mind.(私は気にしないよ)」と答えます。
つまり、「Don’t mind!」の主語は「あなた」ではなく「私」なので、「Don’t mind!」の意味は、
- (あなたは)気にしないで
- (あなたのその失敗は)気にしなくて大丈夫だよ
ではなく、
- (私は)気にしないよ
- (あなたの失敗は私には関係ないから)大丈夫だよ
という意味になるかもしれないのです。
※言い方にもよります
そのため、日本で使う「ドンマイ」と同じ状況で「Don’t mind!」を使うと、上から目線のイヤなヤツになってしまうかもしれません!
「Never mind!」や「Don’t worry!」を使おう
「気にしないで」という励ましの言葉をかけたいときは、「Don’t mind!(ドンマイ)」ではなく、
- Never mind
- Don’t worry
を使うのがオススメです。
「Never mind!」の意味
副詞:いまだかつて~ない、決して~ない
「mind」の前に、否定「don’t」ではなく、否定の意味が含まれた副詞「never」をおくことで、「(あなたは)気にしないで」という意味になります。
「Don’t worry!」の意味
動詞:心配する、くよくよする
「don’t」のあとに、「mind」ではなく「worry」をおけば、「(あなたは)心配しないで」、「元気だして」という意味になります。
まとめ
失敗した相手や、落ち込んでいる相手に対しては「Don’t mind」ではなく、
- Never mind.(気にしないで)
- Don’t worry.(心配しないで)
- It’s okay.(大丈夫だよ)
- It’s not a big deal.(たいしたことじゃないよ)
- It’s all right.(問題ないよ)
などを使いましょう。