ディズニー映画にはたくさんのヴィランズ(悪役)が出てきます。
プリンセスと同じくらい…いえ、それ以上に人気のヴィランズもいるんです。
そこで、気になるヴィランズの名言のオリジナル(英語)と日本語訳をまとめました。
意外と使えるフレーズもたくさんありましたよ。
Snow White And The Seven Dwarfs(白雪姫)1937年
The Villain of “Snow White And The Seven Dwarfs” is Evil Queen(Evil Witch).
「白雪姫」のヴィランズはイーヴィルクイーン(イビルクイーン・エビルクイーン・エヴィルクイーン・ウィックドクイーン)です。
魔法の鏡で有名なイーヴィルクイーンは、老婆にも変身できる魔女であり、白雪姫の継母でもあります。
Evil Queen(イーヴィルクイーン)の名言
- Magic Mirror on the wall, who is the fairest one of all?
- Magic Mirror on the wall, who now is the fairest one of all?
魔法の鏡よ、世界で一番美しいのは誰?
fairestは、fair(公正な、公平な)の最上級ですが、古語で美しい女性という意味もあります。
そのため、fairestは「最も美しい(女性)」という訳になります。
また、白雪姫を殺すよう命じる前は、”who is the fairest one of all?” だったのが、白雪姫を殺した後(実際には死んでない)は、”who now is the fairest one of all?” となっているのもポイントです。
Evil Queen(イーヴィルクイーン)の脅迫
失敗したらどうなるかわかってるだろうね。
怖いですね。
白雪姫を殺すように狩人に命令したときのセリフです。
このときの、Huntsman(狩人)の返事は、
はい、陛下。
です。
「はい、陛下」なんて日本ではパタリロ!でしか使わない気もしますが(あっパタリロは「殿下」ですね)、ディズニーでは「ふしぎの国のアリス」で、アリスがハートの女王にも使っていますよ。
Pinocchio(ピノキオ)1940年
Left(左):Gideon(ギデオン)
Right(右):Honest John(正直者のジョン)
The Villains of “Pinocchio” are John Worthington Foulfellow(Honest John), Gideon, Stromboli and The Coachman.
「ピノキオ」のヴィランズは、
- ジョン・ワシントン・ファウルフェロー(正直者のジョン):John Worthington Foulfellow(Honest John)
- ギデオン:Gideon
- ストロンボリ:Stromboli
- コーチマン:Coachman
です。
中でも有名なのが、ピノキオをストロンボリに売り飛ばしたジョン・ワシントン・ファウルフェロー(正直者のジョン)です。
正直者のジョン(Honest John)の名言
Just calm down.
Why, there’s nothing up there to be afraid of.
さぁ、さぁ、さぁ。
落ち着いて。
大丈夫、怖いものなんて何もないよ。
これは、泣いている子供にも使える言葉ですね。
しかし、悪役に言われるとものすごく怖い言葉になります。
Cinderella(シンデレラ)1950年
Left(左):Gideon(アナスタシア)
Center(中):Ms.Tremaine(トレメイン夫人)
Right(右):Drizella(ドリゼラ)
The Villains of “Cinderella” are Lady Tremaine, Drizella Tremaine and Anastasia Tremaine.
シンデレラのヴィランズは、
- トレメイン夫人(Lady Tremaine):継母(step-mother)
- ドリゼラ(Drizella Tremaine):継姉(step-sister)
- アナスタシア(Anastasia Tremaine):継姉(step-sister)
です。
慣用句【idiom】Hold your tongue!
おだまり!
トレメイン夫人(Lady Tremaine)のセリフです。
Hold your tongue! は直訳すると「あなたの舌をつかみなさい!」となりますが、これは慣用句のようなもので、「黙れ!」「静かにしろ!」と訳します。
比較的よく聞く言い回しです。
Peter Pan(ピーター・パン)1953年
Left(左):Captain Hook(フック船長)
Right(右):Mr. Smee(ミスタースミー)
The Villain of “Peter Pan” is Captain Hook.
ピーターパンのヴィランズはフック船長です。
ピーターパンは、わき役のTinker Bell(ティンカーベル)のほうが人気の映画ですね。
わき役といえば、Tick-Tock the Crocodile(チクタクワニ)も人気です。
現在完了形(have+過去分詞)
私はこれを長年待っていたのだ。
フック船長(Captain Hook)のセリフです。
現在完了形(have+過去分詞)のシンプルな文章ですね。
thisを他の単語に変えて使いまわしができるので、覚えておくと便利ですよ。
フック船長(Captain Hook)の言葉
Blast good form!
礼儀だと?
そんなものくそくらえだ!
formには形という意味以外にも、人影、種類、ひな形、礼儀、コンディションなどの意味もあり、ここでは「礼儀」として訳されています。
blastは、名詞としても動詞としても使えますが、ここでは動詞(文の最初にきているので命令形)として使われており、意味は、吹き飛ばす、爆破する、台無しにするなどです。
何が何でも(if it’s the last thing I do)【決まり文句】
覚えていろよ、このかたきは必ず討つからな。
フック船長(Captain Hook)のセリフです。
if it’s the last thing I doは決まり文句で、「何が何でも」と訳します。
直訳すると「何が何でも、私は手に入れるだろう。」です。
Sleeping Beauty(眠れる森の美女)1959年
The Villain of “Sleeping Beauty” is Maleficent.
「眠れる森の美女」のヴィランズはマレフィセントです。
マレフィセント(Maleficent)は、一番人気で一番かっこいい、いわばディズニーヴィランズの代表ともいえます。
そのため、Angelina Jolie(アンジェリーナジョリー、アンジー)がマレフィセント役を演じた、マレフィセントが主役の実写映画「Maleficent(マレフィセント)」も作られたほどです。
ドラゴンに変身してもかっこいいんですよ。
マレフィセント(Maleficent)のかっこいいセリフ
The mistress of all evil.
おめでたい愚か者めが。
私を倒せると思ったのかい…私はすべての悪の支配者だ!
ただただ、かっこいい!
Oh my godの使い方
あぁ、なんて厄介な状況だろう。
マレフィセント(Maleficent)のセリフです。
- Oh, dear.
- Oh, my dear.
は、間投詞で、「あらまぁ」という状況で使います。
Oh my god!とOh, my gosh(goodness)!
似たような間投詞に、Oh my god!があります。
「あーあやっちゃった!」なんてときに、オーマイガー!って使う人も多いですよね。
でも、最近ではむやみやたらに神様(god)を叫ぶのはよくないとされているので、
- Oh, my gosh!
- Oh, my goodness!
と言う人が多く、SNSなどではOMGと略されます。
One Hundred and One Dalmatians(101匹わんちゃん)1961年
The Villain of “One Hundred and One Dalmatians” is Cruella De Vil.
「101匹わんちゃんの」のヴィランズはクルエラ デ ヴィルです。
【ことわざ】人の噂も七十五日(A wonder lasts but nine days)
It’ll be forgotten tomorrow!
新聞なんてほっておきな!
明日にはみんな忘れてるさ!
クルエラデビル(Cruella De Vil)のセリフです。
いやな噂を流されても、次の噂が入ってきたらすぐに忘れ去られます。
「人の噂も七十五日」と言いますよね。
「人の噂も七十五日」にあたる英語の慣用句(idiom)は、「驚きは9日しか続かない」という意味の、A wonder lasts but nine days.です。
日本では75日もかかるのに、英語圏では9日で忘れられるんですね。
クルエラデビル(Cruella De Vil)の名言
仕事を完了するまで1文も払えないね。
shillingは昔の硬貨のことなので、日本語だと1文と訳すのがピッタリです。
直訳すると、「仕事が終わるまで1シリングたりとも払えない」となります。
The Little Mermaid(リトルマーメイド)1989年
The Villain of “The Little Mermaid” is Ursula.
「リトルマーメイド」のヴィランズはアースラです。
アースラ(Ursula)が、アリエル(Ariel)から奪った声を使い人間になったときは、ヴァネッサ(Vanessa)と名乗ります。
アースラの手下の双子のウツボは、
- フロットサム(Flotsam)
- ジェットサム(Jetsam)
です。
アースラ(Ursula)の世の中は厳しい
人生は難しい選択でいっぱいなんだよ。
若い子には少し厳しい言葉ですが、世の中ってそんなものですよね。
アースラ(Ursula)の真実の愛とは
真実の愛なんかない!
ヴィランズらしい一言です。
So much for~は、「~のことはそれだけ、~はそんなところ」という意味があります。
ただ、So much for~から始まる文章は、ネガティブなイメージで、諦めや不満の意味が込められていることが多いです。
So much for~【例文】
彼女の実力なんてそんなものよ。
(所詮)そんなものよ。
やっぱりその計画じゃダメだったね。
【注意】:文章の途中で使う場合は、この限りではありません(Thank you so much for coming. 来てくれてありがとう)など。
Beauty and the Beast(美女と野獣)1991年
The Villain of “Beauty and the Beast” is Gaston.
「美女と野獣」のヴィランズはガストンです。
野獣(Beast)は怖そうですが、ヴィランズではありません。
ガストン(Gaston)は自意識過剰な男性で、見た目はかわいいけれど頭が良くなさそうな女性にモテるタイプです。
ガストン(Gaston)の自信あふれるセリフ
オレはいつも人を驚かせる。
自意識過剰ここに極まれり!
自意識過剰は英語で、too self-consciousと言います。
自意識(self-conscious)が過ぎる(too)ということですね。
♪強いぞ、ガストン(Gaston)より
そうさオレは最高にイカした奴!
挿入歌 「強いぞ、ガストン(Gaston)」の一節です。
- specimen:見本
- intimidating:威圧する、脅す
ガストン(Gaston)の指導者っぽい洗脳系ワード
反対するものはオレたちの敵だ。
よく(悪い)指導者が使うセリフですね。
「反対するものは敵」
・・・キケンな考え方です。
♪夜襲の歌(The mob song)より
今こそ立ち上がれ!
オレについてこい!
挿入歌 「夜襲の歌(The mob song)」の一節です。
集団心理を利用しているのでしょうか?
悪いヤツの中には、言葉巧みに民衆を動かせるヤツもいます。
原曲のタイトルにあるmobの意味は、暴徒、仲間、一団などです。
集団心理は英語でmob psychologyとも言います。
Aladdin(アラジン)1992年
The Villain of “Aladdin” is Jafar.
「アラジン」のヴィランズはジャファーです。
また、ジャファー(Jafar)のペット、オウムのイアーゴ(Iago)もいい味だしています。
Don’t worryの使い方
Everything will be fine.
ご心配なく。
すべてうまくいきます。
ジャファー(Jafar)のセリフです。
Everything will be fineは、よく使うフレーズで「きっとすべてうまくいく」という前向きな表現です。
Don’t worryは気にしないでという意味で、こちらもよく使います。
スポーツのシーンなどで仲間が失敗したときに「ドンマイ(Don’t mind.)」と声をかけることがありますが、Don’t mindを使うのはオススメしません。
Don’t mindとDon’t worryの違い
Don’t mindとDon’t worryの違いは、「誰が気にしないか」です。
- Don’t mind:(あなたの失敗を)私は気にしないよ
- Don’t worry:あなたは気にしなくていいよ
Don’t mindだと、言い方にもよりますが、「私は気にしない(私にとってはどうでもいいわ)」にも聞こえます。
ジャファー(Jafar)の悪代官風セリフ
恐れ入ったぞ、この悪だくみの名人めが!
ジャファー(Jafar)がイアーゴ(Iago)に言ったセリフです。
ジャファー(Jafar)の名言
本当の馬鹿は諦めるやつだ。
悪役も、ときに素晴らしい名言を残します。
諦めたら終わり。
人生は、Never give up!ですよね。
【慣用句】拾ったものはオレのもの(Finders-keepers)
見つけたもの勝ちだ。
ジャファー(Jafar)のセリフです。
Finders-keepersは慣用句で、「拾い物はもらい物」という意味です。
The Lion King(ライオン・キング)1994年
The Villain of “The Lion King” is Scar.
「ライオンキング」のヴィランズはスカーです。
スカー(Scar)は、主人公であるライオンのシンバ(Simba)のお父さんでありプライドランド(Pride Lands)の王であるムファサ(Mufasa)の弟、つまり、シンバの叔父(uncle)にあたります。
スカー(Scar)の手下(といっても最後にはスカーを裏切る)である、ハイエナ3人組、
- シェンジ(Shenzi)
- バンザイ(Banzai)
- エド(Ed)
も悪役です。
♪準備をしておけ(Be Prepared)より
Be prepared for sensational news.
A shining new era Is tiptoeing nearer.
一生一度のチャンスだ。
世界をひっくり返す
輝く時代が近づいている
スカー(Scar)とハイエナたちが歌う挿入歌 、「準備をしておけ(Be Prepared)」の一節です。
スカー(Scar)の核心をついた言葉
この世は不公平なものだ。
ときに悪役は、厳しい現実を語ります。
核心をついているので、こういうセリフに無垢な人は騙されてしまうのかもしれません。
リトルマーメイド(The Little Mermaid)のヴィランズ、アースラ(Ursula)のセリフ、
人生は難しい選択でいっぱいなんだよ。
と同じですね。
スカー(Scar)の独裁(わがまま)
I can do whatever I want.
俺は王だ。
やりたいようにやる。
「the 独裁者」なセリフですね。
独裁者は英語でdictator、わがままは英語でselfishと言います。
※この記事は小学生RYUではなく母が書きました